これは、ゆかりさんに読んでいただくための台本です。
既存の資料と、これまでの収録からの推測で中村が組みました。
とくに「実話」と書いたところは、ゆかりさんの実際の例に差し替えてください。
今回は、頭の中にある「やりたい」を、
企画に変えていく話をします。やりたい気持ちはあるのに、
何から手をつけていいか分からない。そこを、順番にしていきます。
企画を考えるとき、最初にやることは何か。
日程と場所です。
意外に思われるかもしれません。
中身じゃないの、と。でも、中身から考えると、永遠に決まらないんです。
日程と場所が決まると、
「あと何ヶ月ある」が見えます。
そこから逆算できるようになります。
日程と場所が決まったら、次は誰のために開くかです。
ここで、ひとつ気をつけてほしいことがあります。
「みんなのために」は、誰のためでもなくなります。
子どもなのか、その親なのか、おじいちゃんおばあちゃんなのか。
地域の事業者さんなのか。ひとり、顔を思い浮かべてください。
その人が帰り道に何と言っていたら成功か。
そこまで決めると、中身が決まってきます。
企画のもとになるのは、地域の困りごとです。
これ、机の上では見つかりません。
聞きに行きます。
誰に聞くか。順番があります。
ひとつめ、現場の人。
子ども食堂をやっている方、学童の先生、民生委員の方。
毎日その人たちと会っている人が、いちばん知っています。ふたつめ、役所の担当の方。
統計を持っています。感覚ではなく数字で見えます。みっつめ、商店街や事業者さん。
「最近、人が来なくなった」みたいな話が出てきます。聞き方は、ひとつだけ覚えてください。
「いま、いちばん困っていることは何ですか」
聞いた話を、そのまま企画にしないでください。
困りごとは、たいていたくさん出てきます。
その中から、
- 一日で何か変わるもの
- イベントという形が合うもの
この2つに当てはまるものを選びます。
たとえば「子どもの貧困」は大きすぎます。
でも「体験にお金がかかって、行けない子がいる」なら、
一日のイベントで、その日だけは消せます。大きな課題を、一日サイズに切ってください。
企画書を見て、いいか悪いかは、わりとすぐ分かります。
見るのは、1行目です。
いい企画は、1行目に「誰が、どうなるか」が書いてあります。
「体験にお金をかけられない家庭の子が、
一日だけ、何も我慢しない日をつくる」よくない企画は、1行目が「何をやるか」で終わっています。
「キッチンカーとステージを出します」
やることは書いてあるけど、
誰がどうなるのかが分かりません。やることから書き始めると、だいたいこうなります。
初めて企画書を書く方には、共通する間違いがあります。
ひとつめ。盛りすぎる。
あれもこれも入れたくなります。
でも、当日回すのは自分たちです。
初めてなら、コンテンツは3つまででいいと思います。ふたつめ。お金の話を後回しにする。
企画が固まってから「いくらかかるんだろう」と考えると、
だいたい足りません。
中身を決めるのと同時に、ざっくりでいいので出してください。みっつめ。自分がやりたいことだけ書いてある。
「わたしがこれをやりたい」は、動機としては正しいです。
でも企画書には、相手が何を受け取るかを書いてください。協賛をお願いしに行くとき、ここが見られます。
【ゆかりさんの実際の例に差し替えてください】
ここで、実際に「これはいける」と思った企画の話をします。
何の企画だったか。
どこを見て「いける」と思ったか。
実際、どうなったか。——この3つが入っていると、聞いている人に伝わります。
【ゆかりさんの実際の例に差し替えてください】
逆に、途中でやめた企画の話もしてください。
どこで見切ったか。
何がダメだったのか。
やめたことを後悔しているか、していないか。うまくいった話より、やめた話のほうが役に立ちます。
見切る判断の目安を、ひとつだけお伝えします。
3週間です。
動き出して3週間たって、
「これは難しいな」と感じたら、
そこで規模を見直してください。やめるのではなく、小さくする。
最低いくらあれば成り立つのか。
場所代と、音響と、どうしてもかかるもの。
そこだけ集められれば、赤字にはなりません。小さくても開催できたほうが、次につながります。
企画書の枚数は、8枚が目安です。
順番はこうです。
1. 思い(こんなことが伝えたい)
2. 私たちの紹介(仲間も見せる)
3. ビジョン(どうなっている未来を目指すか)
4. 日時と場所
5. 内容
6. 一緒に作りませんか、という提案
7. 金額
8. 相手が受け取るもの3番のビジョンが山場です。
ここが合うと、「それなら応援したい」になります。8番を忘れないでください。
金額で終わると、相手の頭に残るのは出ていく金額です。
もう1枚めくって、受け取るものに差し替えます。
最後に、手を動かす順番です。
1. 日程と場所を決める
2. 誰のために開くか、ひとり思い浮かべる
3. その人の困りごとを、聞きに行く
4. 一日サイズに切る
5. 1行目を書く(誰が、どうなるか)
6. コンテンツを3つまで決める
7. ざっくり予算を出す
8. 8枚の企画書にする1から5までが、いちばん時間がかかります。
ここを飛ばすと、あとで全部やり直しになります。
今日のまとめです。
ひとつ。最初に決めるのは、日程と場所。
ふたつ。困りごとは、聞きに行く。
「いま、いちばん困っていることは何ですか」みっつ。大きな課題を、一日サイズに切る。
よっつ。企画書の1行目に、誰がどうなるかを書く。
次の回は「『できません』を変える言葉」。
人を巻き込むときの話をします。
ゆかりさんに入れていただきたいところ
| 枚 | 内容 |
|---|---|
| 枚8 | 「これはいける」と思った企画の実話。必須 |
| 枚9 | 途中でやめた企画の実話。必須 |
| 枚4 | 実際に誰に聞きに行ったか。具体的な人がいれば |
こちらで補った部分
尺 枚1〜7で12分、枚8〜10で6分(実話の長さ次第)、枚11〜13で5分。